メール女【被害妄想彼氏 番外編】
……ネクラがさっきから全く喋らない。



「おい!ネクラ!」



俺に呼ばれてネクラはビクッと驚いた。



「え…ネクラ……あたしですか?」



俺は頷いた。



「お前何か喋れや!陰気クサいねんて」



俺はネクラを睨んだ。



「ご…ごめんなさい。
あたし、男の人と喋った事があんまりなくて…24歳になった今でも彼氏が出来た事なくて…」



「じゃあ俺を女やと思ったら喋れるんちゃうん?」



「………………………………………ぶっ」



ネクラは俺が女だった姿を想像して吹き出した。



「何笑ってんねん」



「違うんです…。慎一さんにスカートとか似合わないだろうなって思って」



ネクラは笑い続けてる。



「女やと思え言うてんねん!
誰も女装した姿想像せぇなんて言ってへんやろ!」




俺がそう言ってもネクラは笑い続けたままだった。
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