空と太陽【被害妄想彼氏 番外編】
「お母さん。
パパ起っきしたよ。」
太陽と空が修司の手を引き、リビングへと引っ張ってきた。
「ありがとう空、太陽。
あともうちょっと寝ていたらハゲの社長に怒られる所だったよ」
修司は笑いながら言った。
「ハゲって、
社長はアンタのお父さんでしょ。」
真知子が冷たい目で修司を見て行った。
「しかもまだハゲてないしね」
太陽も冷たい口調で言い、食卓席についた。
「じょ、冗談なのに…」
空が優しく修司の背中を叩くと、
空も席についた。
修司も何やらブツブツ言いながら、席についた。
「いただきまーす!」
三人は口を揃え、玉子焼きを口に入れた。
「うっ……」
三人が一斉に声をもらした。
「何、どうしたの?」
真知子が不思議そうに三人を見ると、
「真知子ちゃん、塩多い…」
修司は口を押さえながら、モゴモゴと口を動かした。
お母さんて、結構ドジだよな…
と思いながら太陽は口直しにみそ汁をすすった。