ありがとう【被害妄想彼氏 番外編】
ありがとう
高校受験も終わった春休み。
───暇だった。
そんな時、
友達から電話がかかって来た。
その時の時間は早朝だった。
私は布団から手だけ出し、
携帯を探る。
携帯を見つけたはいいが、
誤ってベッドから落としてしまった。
だるそうに起き上がり、
携帯を拾った。
「はい、もしもぉし…」
力なく挨拶し、
髪をかきあげる。
『由梨?
朝早くごめん!
今日さ、合コンのメンバー一人急用出来てさぁ………来てくれない?』
─────合コン。
あんまり好きじゃないんだけど……
「いいよ」
『本当!?
良かった!じゃあ12時に迎えに行くね。
相手は春からK高の同い年だから!』
そう言って電話が切れた。
───K高……
「超進学校じゃん……」
どうせ、
メガネとか…インテリちっくな奴が来るんだろうな。
私は勝手にそう思っていた。