どっちが先生?
学校が終わっても
家には帰らず
町をうろついた。
あてもなくただ歩いた。
何度も変な人に絡まれた。
警察に補導された
ことだってあった。
だけど補導されても
カバンに教科書
いっぱい入れといて
『塾の帰りです』
そう言えば何も
疑われなかった。
夜中にこっそり家に帰って
朝早くに家を出る。
そんなことばっかり。
あたしは荒れる一方だった。
ダメだとわかっていても
もう自分には
どうすることも
できなかった。