どっちが先生?



「どうして、
あたしのことそんなに
心配してくれるの?」

美加のことが気になったが、
あたしはそう聞いた。

「帰りにお前見た時
様子が変だったから」


先生はそう言った。

あたしのこと見てたんだ。



「…そっか」


あたしはどう言ったら
いいのか、わからない。


『菜月?俺って
そんなに頼りない?』

「えっ?」

『そんなに俺頼りないか?』

先生は悲しそうに言った。


「そんなことないよ。
でも、まだ今は話せない。
ごめん…なさい…」



あたしはそう言うと
ブツっと電話を切った。


< 30 / 40 >

この作品をシェア

pagetop