打算的な彼女とサブカル彼氏
第一章 打算的な彼女とサブカル彼氏

デンジャラスガール

にしかどゆい――
漢字で書くと『西門由衣』私はこの妙に詰まらない響きの名前が嫌いだった。

名前ってその人の一生を左右するくらいの大切なアイテムな訳で・・

DSでロールプレイングゲームする時の勇者の名前に2日かける私は特にそう思う。

親の名前は親父が圭一におかんが静江からして、まぁセンスは無いだろうとは思うけど・・

まぁそんな名前が嫌いな私ではあったが、こんな固い感じの名前でも、綺麗な名前だって言ってくれる王子様が現われたのだ。

これは私の人生で最大の転機な訳で―――。

片思い歴、十数年で今だにまともに付き合った経験の無い私には、もうそれは付き合いなさいという神の啓示にも思えた。

二日前の親友の麻子から誘われた合コンにいたんだよね――

そんな彼の名前は同じ学部の浅野まさよし
メガネの似合うハニカミ王子様。

彼と初メール交換したんだけど、、意味が不明、解読不能

純文学をこよなく愛し太宰治や三島由紀夫に憧れる私にとって、、これは理解し難い内容だった。

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