恋する俺サマ先生
15.偶然の奇跡
その頷いた瞬間、今まで真剣な顔つきだった先生が優しく微笑み返し、私の頭を撫でてくれた。
「よし、いつまでもここにいたら夜桜見れなくなっちまうから…行くか」
そう言ってその場から勢いよく立ち上がると、私の腕をとって廊下に足を向けた。
「えっ…」
先生はいつも通り、私の言葉を待たずに廊下をどんどん突き進んでいく。
やっぱり、先生って強引なところあるよね…
でも、私を信じて支えてくれる。
私はそのことだけで、今は充分心強く感じた。