恋する俺サマ先生
外へ出て気がつくと、辺りにもう太陽が完全に沈みきっていて暗く、空には沢山の星が広がっていた。
「…キレイ」
ふと、口にしていた言葉を先生は気づいた様で、車のドアに手をかけて空を見上げたみたいだった。
「ほんとだな……まぁ、今から見に行くのだって結構、綺麗だと思うけどな」
そうだ、今から桜を見に行くんだっけ。
でもどうして桜なんだろう?
少し疑問に思いつつも先生の車へ乗り込み、ドアを閉めた。
エンジンをかけて、車が発進する。
そして車に乗り込んでからしばらくすると、ある広場にたどり着いた。
「ほら、着いたぞ」
先生が私に声をかけた後私は車から降りた。
春の生暖かい風が私達を包み込んだ。
んーっ!
風が気持ちー。
少しぼーとしていたら、先に車から降りた先生が私に近づいてきて、手を差し伸ばす。