恋する俺サマ先生
「で、日比野の家はどこにあるんだ?」
隣に座っている先生が私に話を振ってきた。
「あ、えっと…そこの信号を曲がって、すぐのところです」
「ふーん…あそこか。結構近いんだな」
はぁ……もう疲れた。
なんでこんな事になってんだろう…ー。
「ん?何ため息なんかついてんだ?」
先生はチラッと私のほうを見てまた前を向いた。
時々、信号待ちで赤や青に先生の顔に反射して少しカッコ良く見えた。
「え、私ため息なんかしてました?」