◆昨日よりもキミが好き◆
何も考えられずに
無我夢中で走っていると
どんっと
大きな背中にぶつかった。
下校中の宗太くんだ。
「心芽ちゃん?」
「あっご、ごめんなさ..」
言葉を最後まで言いきることができないまま
涙がパタパタとこぼれ落ちる。
「ちょっ?おいっ?どうしたんだよ?心芽ちゃん?大丈夫??」
宗太くんの問いかけにただただ泣くしかできない。
「頼が..もぅわたし無理ぃぃぃ」
わたしは
まるで子供のように泣きじゃくった。
そんなわたしをふわっと抱き締めてくれる宗太くん。
その温もりがすごく温かくて
わたしは宗太くんの背中に手をまわしその胸を借りた。