雨のワルツと月のダンス


襟から覗く鎖骨も

プール上がりの濡れた髪も

背中に透けるブラの紐も

鼻の奥にツンと来る日焼け止めの匂いも



彼女の仏頂面ひとつで
全て吹き飛ぶ気がする

これを恋と人は呼ぶのだろうか


僕は違うと思う


もっと純粋でありながら
下卑た感情だ



その証拠に僕は

家で彼女を天井あたりに浮かべて
一人遊びを始めるも

たった一度も彼女で果てた事はない


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