あしたなど・わかってたまるか・コノヤロー
きゅーに無口んなって、妖精をガン見してたオレに、井出が淋しげに話しかけてきた。


「田口?おい、どした?」

「なぁ井出!さっきの見たか?!」

「え???」

「妖精だよ!」

「妖精…?ていうか、おまえがめちゃくちゃ見てた沢辺だろ?」

「沢辺?おまえ、妖精と友達なのか??」

「いや、友達じゃねぇし、妖精って何だよ。ていうか、おんなし学年だし、名前くらい知ってるだろ」

「マジで?おんなじ学年にあんな奴いた??おまえ、妖精の存在知ってたのかよ」

「知ってたよ。おまえ、さっきからなんで妖精?すげーカワイーから?」

「カワイー?カワイーのか?わかんねぇ…。なんか妖精っぽくねーか?」

「ん〜〜〜〜…、そう言われりゃあそうにも見えっかなぁ〜…。田口おまえ、想像力豊かだよなぁ」






「あ!!!田口!!!!!!!おまえ来るの遅いぞ!!!!!!」
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