現実(リアル)-大切な思い出-
それ以来、俺と姉さんは一緒に登下校をすることがなくなった。
家でも、必要最低限の会話しかしていない。
それは、姉さんが俺を避けているから‥と言うよりは、避けられる前に、俺が姉さんを避けていたからだ。
怒っていないはずがない。
いや、怒っているだけならまだマシだ。
俺に何も話し掛けようとしない姉さんを見て、確信した。
俺は完全に、姉さんに嫌われてしまった。
◆
「なぁ望月、何で最近お姉ちゃんと一緒じゃねぇの?」
ある日の休み時間、そんな風に声を掛けられた。
机に肘を突いた状態で、視線だけを上げる。
クラスメイトだが、殆ど話をしたこともないヤツだった。
「別に‥理由はないよ」
「ふぅん?俺の聞いた噂じゃ、お前が嫌がったからだってなってるけど?」
また、噂が流れているのか。
だけど、予想は付いていた。
家でも、必要最低限の会話しかしていない。
それは、姉さんが俺を避けているから‥と言うよりは、避けられる前に、俺が姉さんを避けていたからだ。
怒っていないはずがない。
いや、怒っているだけならまだマシだ。
俺に何も話し掛けようとしない姉さんを見て、確信した。
俺は完全に、姉さんに嫌われてしまった。
◆
「なぁ望月、何で最近お姉ちゃんと一緒じゃねぇの?」
ある日の休み時間、そんな風に声を掛けられた。
机に肘を突いた状態で、視線だけを上げる。
クラスメイトだが、殆ど話をしたこともないヤツだった。
「別に‥理由はないよ」
「ふぅん?俺の聞いた噂じゃ、お前が嫌がったからだってなってるけど?」
また、噂が流れているのか。
だけど、予想は付いていた。