マミーの恋人
「こんにちは」


如月先輩はお行儀よく挨拶する。



爽やかすぎる。素敵すぎる・・・



「黒江、久しぶりだね」



「お久しぶりです」



わたしは真っ赤になって返事をするのがやっとだ。



「え~と、この方は、黒江のお姉さんですか?」



マミーのほうを向いて先輩は尋ねる。


違うってば、母親です。は・は・お・や・・・


マミーは何も言わず、にっこり笑う。


「真凛さんのお友達ですか?」


わたしに向かって尋ねるマミー。


「えーと、中学の先輩です。今は高校生。慶徳学園高校の2年生です」


「如月聖也です。しかし、真凛さんにこんなにキレイなお姉さんがいたとは


わからなかったなあ」



「違います、先輩。母親ですよ。は・は・お・や」



「え~~~~!!!」



そのときの如月先輩の顔、珍獣ハンターが珍獣を見つけたときみたいに、驚き


とわくわくで、きらめいてる。



あああ、なんでそうなっちゃうのよ~。



マミー美人すぎるからいけないんだわ。罪作りな人だ。



マミーはゆるゆる笑った。



「いつも、真凛がお世話になっています。今度うちのほうにも遊びに来てくだ

さいね」



さりげなく、かつ大胆な発言をして、マミーは微笑む。



うそでしょう~~、先輩がうちに来るなんてありえない。



と、「いいんですか?じゃあ、今度黒江のうちに遊びに行っちゃおうかな」



わたしは、何も言えずにうつむいた。



「ぜひ、来て下さいね」



わたしの代わりにマミーがそう応える。



なんなの、この展開・・・・でも、これって



棚からぼた餅~~~~~!!!!





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