Mr.Unknown




先に行っちゃった……

どうしよう、二人きりになってしまった。


「とりあえず教室行こうか」

ジルみたいにお喋りじゃないから変な空気になりそう。


『元帥』


教室に行こうとしたら流暢な英語でまた呼ばれた、元帥ってあなた私そんなに偉くないよ


「あのさ、いきなり厳ついあだ名は嬉しくないんだけど」


彼なりに早く仲良くなりたいのだろうと勝手に解釈し、何時までも職員室の前に居るのも邪魔だからさっさと戻ろう。


「教室はこっちね」

『まだ目覚めてないんですか』


なおも英語で話しかけてくる、私じゃなかったら聞き取れないよきっと。

「あのさいい加減訳解らない事言うの止めてくれない?」

『時間がないのです、私と共にイギリスに戻りましょう』


まだ訳解らない事言ってる、話通じないのかな


次第にイライラしているのが自分でも分かって小さく舌打ちする。




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