Mr.Unknown

「五月蠅い」

突然聞こえた声に意識が声の方に向き、そこに居た物体に涙が引っ込み泣き声の代わりに思わず叫び声を上げそうになった。


そこには窓にへばり付いたロンドンの公園で会った小さいユリで、まさかの再会にさっきまでの憂鬱は吹っ飛び気持ちが高ぶり窓に駆け寄りまだ開けなれない窓を開ける。

「凄い、また会った!!!」

引越しで友達全員と別れ言葉も文化も違う所に来て不安で一杯だったけど、引越してからすぐにほんの少しでも知っている人に会えた事に一人喜んでいたが。


「誰」


そのあっけない一言に再会した感動は何処かに吹っ飛んでしまった。



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