繋いだ糸のその色を

真っ白

右手に牛乳、左手に小魚スナック(カルシウム満タン☆)を持った静が教室に入る。

クラスが妙にざわついて、人だかりができている。
嫌な予感がする。

人だかりは二宮の机の周りにできていた。
その中心で真二がしゃがみこんでいる。

「――――静!」

がらにもなく真二が、顔をこわばらせて言った。

やめろよ真二――そんな顔するなよ
嫌な予感がする。

静は彼女が真二の腕の中で
顔を真っ白にして瞼を硬く閉じているのを見た。

二宮が倒れた。




全て真っ白だ。
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