繋いだ糸のその色を

逃げろ

体育委員の集合場所が、二宮の話によると体育館らしい。二宮と静は体育館へ向かう。

「あれ・・・・―――変だな」
体育館に入り、二宮は可愛い仕草で首を傾げて見回す。

誰もいなかった。もう、委員会の誰かが居たっておかしくないのに。

「二宮さん 場所間違えたんじゃないの・・・?」
「ちっ違うよ!確かに、言ってたもん!如月さんが・・・!!」

ちょっと待て・・・・――如月さんだって?


この時、気付けば良かったんだろう。


体育館に、二つの陰が入る。

如月真帆と
如月椿の双子――


バタン、とその後ろで扉が堅く閉じた。
< 44 / 66 >

この作品をシェア

pagetop