繋いだ糸のその色を
二人は図式にスッと手を当てた。

ふわっと、奇妙な図式が柔らかく光ったかと思えば

ギンッと甲高い音で
光が逆立ち、波打った―――

俺はハリ●タワールドに巻き込まれた?

その瞬、椿が苦い顔をする。

そして乗除に強くなった光は、あっけなく消えてしまった。

「えっ?何終わり?」
身を乗り出して聞く真二に「まだよ」と真帆が呟く。

「じゃ 何でやめるんだよ?」
「内側から力を打ち返された」

まさかこれまでに、進行してるなんて――

無意識に自らの周りに幕を張れるようになっている
これは個人の力といえようか
現実を拒否する思い

ここまでくれば、普通助からないと言われている。

全く―――


厄介 きまわりない


「椿 もう一回!」
珍しく、真帆が声を大きくして言った。

椿はもう既に準備ができているようで「ん」と返事をした。

ここで諦めないのが 如月一族なのだ!
(如月家語録より)


再び、双子はバカップルに向き直る。
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