She and I・・・
--そう君たちは我が子ではなく部下なのだ、とも言ったけれど、それは上司として接している時に自分を律するための考え方だ。

仕事場であっても、個人としての感情はあるし、そういう時はやはり君のように若い人を相手にすると息子のように思えてしまう。

だから、実際にこのようなトラブルに遭遇して--

自分のことよりも君たちを危険な目に遭わせていることに非常につらい思いがある。

ある意味我が子のように思っている君を、もう危険な目に遭わせているのだ。

--だから--

私は帰還することを諦めない。

私自身の為であり、

私の家族の為であり、

君たちや

君たちの家族の為に。

私は父親であり、艦長である。


私はその全責任を負っているのだ--

--僕は艦長の言葉を聞きながら、

艦長の言う「君たちの家族」に千夏は含まれているのだろうか?
などと考えていた。

僕は自分自身の為ではなく、

千夏の為に帰りたい。

なんとしてでも・・・
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