She and I・・・
最初に休憩にあたって良かったと思っていたが、ロボットアームの操作は思った以上に精神を高揚させていて眠りにつくことがなかなかできなかった。

こんなことなら、操縦室で何か仕事をしていた方が良かったかもしれない。


少し落ち着いて来ると、
意識が飛んでいた間に出逢った千夏のことが思い出された。

僕の知っている千夏より、どこか大人びていた。

千夏--

宇宙で遭難したとわかった時は、
もう二度と逢えないのかと絶望した。

いまだに遭難していることには変わりはないが、
少なくとも

”帰り道にいる”のかもしれない

という一筋の光明があった。

それが唯一の心の支えとなった。

千夏--

もうすぐ帰るよ--

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