すべての、始まり。~貴方しかイラナイ~
拓海の側をチョロチョロ・・・?
あたしは召し使い・・・?
「っ・・・」
初めて耳にした言葉が、酷く心を抉っていく。
「鬱陶しいから、東条君に近づかないでくれる?
っていうか、近づくんじゃねぇよ!」
「ホント、まじウザイ!
庶民の分際で東条君と登校するなんてさぁー」
「たいして可愛くも無いくせに!」
「・・・・・」
次々と飛び出す言葉に、あたしの頭の中はパニック状態で。
驚きとか、悲しいとか、そんなモノよりも。
ただひとつの言葉が、内心を駆け巡っていた。
あたしは拓海の幼馴染みだよね?
ずっと、ずっと変わらないでしょう?
もしかして、あたしと拓海はチガウの・・・?