すべての、始まり。~貴方しかイラナイ~
「健斗さんと話していたの。
メルセデスといい…、白のカラーチョイスといい・・・
まるで“誰かの為”の車じゃないかしら…?」
もう観念したら…?と言いたげに、笑みを浮かべている。
因みに健斗というのは、お袋が愛して止まない親父の事。
これも血筋なのか、親父と俺は結構な車好きである。
“今年はお前にとって、特別な年になるから”
そう言って親父に、誕生日プレゼントのリクエストをされたのだ。
予定よりは少し早いものの、そのプレゼントは到着している。
ガレージの中で出番を、今か今かと待ち構えるように・・・