すべての、始まり。~貴方しかイラナイ~
カチャッ――
ソーサーにカップを置くと、食器の擦れ合う音が響いた。
「すべて、ご想像にお任せします…」
そう言って一笑すると、朝食を終えて席を立った。
「もぉー、折角イジめるチャンスだったのに…」
男の子は、やっぱりツマンナイわ!
お袋の叫び声を聞きながら、再び自室へと戻っていく・・・
時間を気にしつつ、早々とスーツに身を包んでヘアをセットしていると。
ピンポーン――
今日も同じ時刻に、インターフォンが鳴り響いた。