さよならの十秒前
「修介。…修介は最初から、嘘をついていた」
「…」
「坂井奈緒が死んだ後に、メールが来たっていうのは、嘘だよね?」
修介と目が合った。
「…うん。ごめん」
私は首を振る。
「修介が、私を騙した理由は二つ。一つは、坂井奈緒の死に無関心でいてほしくなかったから。もう一つは…坂井奈緒からのメールの意図を、読み取れなかったから」
「…」
「坂井奈緒が死んだ後に、メールが来たっていうのは、嘘だよね?」
修介と目が合った。
「…うん。ごめん」
私は首を振る。
「修介が、私を騙した理由は二つ。一つは、坂井奈緒の死に無関心でいてほしくなかったから。もう一つは…坂井奈緒からのメールの意図を、読み取れなかったから」