さよならの十秒前

花言葉

修介が去った後も、私は公園に留まっていた。

「島井?」

頭の上から、声が降ってきた。

「…北村先生」

顔を上げると、北村先生が私の前に立っていた。

「どうしたんだ、一人で。暗いオーラが出てたぞ」

「…いえ」

先生の手元には、小さな鉢植えがあった。

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