さよならの十秒前
そんなことを思いながら、公園を通り過ぎようとしたら。

「…あれ?」

ふと、赤いベンチに、修介が座っているのが見えた。

声を掛けるべきか、私はためらった。

それより先に、視線を宙に漂わせていた修介が、私に気付いた。

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