さよならの十秒前
今からお茶でもしよう、と言うと、紗枝は笑って承諾した。

「お茶しよう、って。ナンパかよ」

とも言っていたけれど。

私と紗枝は、駅前のファーストフードで待ち合わせることになった。

…暑いけど、行かなければ。

私はのっそりと起き上がった。

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