さよならの十秒前
「そもそも修介は、坂井奈緒とどういう関係なの?」

「関係?」

修介は首を傾げた。

私はそれがわからないのに、闇雲にタッグを組むことはできない。

「関係、かぁ…」

ふーむ、と彼は腕を組んだ。

「…僕はね、奈緒が入院していた病院によく行っていたんだ」

「病院に?」

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