さよならの十秒前
「それでこの病院に通ってたとき…同い年の奈緒に出会った」

修介は遠い目をした。


それは、修介と奈緒が中学一年のとき。

リハビリをする修介を、奈緒が少し離れたところから見ていた。

小さな椅子に腰掛け、奈緒はにこにこしていたそうだ。

年の近い二人は、自然に仲良くなった。

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