さよならの十秒前のレビュー一覧
心に静かにしみていくお話でした。 普段は身近で遠い「死」 私にその時が訪れた時に… 大切な人達の幸せが願えるように たくさんのの感謝を想えるように 今を悔いのないように精一杯生きたいなと思いました。
島井ナオの同級生・坂井奈緒が死んだ。 ナオを含むクラスメートは彼女とは殆ど面識がない。 けれど、彼女は死んだ。それに涙する者もいた。嘆く者もいた。死を悼む者もいた。 その悲しみにぼやけた感情を抱くナオ。 そんな彼女に声をかけて来た、ひとりの男。 彼は「坂井奈緒の死に何かが隠されている。一緒に調べてくれないか?」と申し出てきた。 ナオは坂井奈緒を調査し始める。 そこから解れるように出てくる、ひとつの人間模様。 漠然とした死を目にし、本当の死の恐怖について知り、死は美しくないものだと気付かされた時、彼女は坂井奈緒を通して【死】について考えさせる。 いつか終わるその瞬間のために、人は何ができるのか。 遺された者はどう受け止めていくべきなのか。 とても考えさせられる作品です。 是非一読してみて下さい。
とても読みやすく一気に読んでしまいました。 自分の関わりのあった人が死んだとき、それぞれの登場人物の感じることや思いの違いが印象的でした。
クラスメイトが亡くなった謎 メールに隠された本当の真実、奈緒の想いとは…!? 静かに始まる物語りでとても読みやすいです 是非読んでみてくださいm(_ _)m
人間って、誰が死のうが、死なまいが、結局自分に関係ないとどうでもいいんですよね…… この作品。一度読んだだけで好きになりました! 読みやすくて好きです。
衝撃的かつ静かな雰囲気から始まるこの物語。 クラスメイトの死に隠された謎、そしてその答えを探すナオや周りの人たちの繊細な心の動きが、読み手をどんどん物語の中へと引き込ませます。 15歳という、大人でも子どもでもない、複雑な心を持った主人公たちが、何を想い、今を生きているのか。 彼女たちが感じた、愛や友情、そして生と死。 それは彼女たちと同じように「今」を生き、そして「明日」を生きていくであろう私たちも、考えていかなければいけないことなのだと思います。 是非、みなさんに読んでいただきたい作品です。
生きるもの、全てに訪れる死。 人には運命があると言うけれど、 いつ、生との別れが訪れるのか、誰もはっきりとはわからない。それは何十年後かもしれないし、もしかすると明日かもしれない… でも、たとえその時がいつ訪れようとも、後悔しないよう、今を大切に生きていきたい。 友人の死を通して、みんなの心に芽生えた、決意。 今を生きる若者に読んでもらいたい、素敵な物語です。
クラスメートの死から始まるこの物語ですが、とても爽やかです。 十五歳の夏休み、一人の死を通して、ナオの得たものは……。 明日を生きるという事を考えさせられる作品です。
奈緒が死んだ、という衝撃の始まり方をするこの物語は、とにかく会話表現がナチュラルで、一気に物語にひきこまれます。 ナオが感じた気持ちや思いは、そのまま読み手に移り、最後はあたたかな気持ちになれました。 みんなが優しく、読後感は最高でした。素晴らしい作品です。
一人のクラスメイト・奈緒の死から始まった、ナオのちょっぴり不思議な夏休み。謎の少年・修介と出会い、奈緒のケータイから修介へ送られてくるメッセージの秘密を解き明かしていく。 生前の奈緒と関わりがあった西野や紗枝との交流も、ナオにとっては重要なことだったのだろう。修介の思いもまた、ナオや私達に強く訴えかけてくる。 ラストシーンは、吹き抜ける風を感じさせるよう。15歳の少年少女達は、様々な思いを抱えて大人になっていくのだろう。