この世で一番大切なもの
第二章
「お兄さん、今仕事何されてるんですか?」
今までの表情から腹黒さがプンプンただよっている人間とは違う、純粋そうなオドオドした若いイケメンの男が声をかけてきた。
たぶん同じ年ぐらいだ。
緊張しているようにも見えた。
この人間なら安心できると思った。
刑務所で人間を見抜く目は養ったつもりだった。
「何もしてなくて。仕事探してるんです」
俺は立ち止まって正直に答える。
「マジですか。だったらいい仕事ありますよ。お兄さんぐらいイケメンだったら稼げますよ」
イケメン・・・。
たしかに俺はモテモテではなかったが、小さい頃から見た目や容姿をほめられることが多かった。
「いやーイケメンじゃないですよ。でもいい稼げるんですか?」
俺は謙遜しつつ聞く。
「もち稼げますよ。ホストっすよ。ホスト」
若いイケメンは笑顔でそう言った。
ホスト・・・。
この名前に俺は拒否反応を起こした。
ラブラブだった俺とナオの愛を引き裂いた存在。
ナオが俺よりも魅力的だと言って、金銭を貢いでいた存在。
「女とエッチやりまくりで、金も稼げる。最高ですよ」
若いイケメンは夢のような話を言う。
俺はホストという存在を憎みつつも、憧れていた。
ナオをそこまで魅了した存在。
その未知のホストの世界を見てみたい。
そう強く思った。
今までの表情から腹黒さがプンプンただよっている人間とは違う、純粋そうなオドオドした若いイケメンの男が声をかけてきた。
たぶん同じ年ぐらいだ。
緊張しているようにも見えた。
この人間なら安心できると思った。
刑務所で人間を見抜く目は養ったつもりだった。
「何もしてなくて。仕事探してるんです」
俺は立ち止まって正直に答える。
「マジですか。だったらいい仕事ありますよ。お兄さんぐらいイケメンだったら稼げますよ」
イケメン・・・。
たしかに俺はモテモテではなかったが、小さい頃から見た目や容姿をほめられることが多かった。
「いやーイケメンじゃないですよ。でもいい稼げるんですか?」
俺は謙遜しつつ聞く。
「もち稼げますよ。ホストっすよ。ホスト」
若いイケメンは笑顔でそう言った。
ホスト・・・。
この名前に俺は拒否反応を起こした。
ラブラブだった俺とナオの愛を引き裂いた存在。
ナオが俺よりも魅力的だと言って、金銭を貢いでいた存在。
「女とエッチやりまくりで、金も稼げる。最高ですよ」
若いイケメンは夢のような話を言う。
俺はホストという存在を憎みつつも、憧れていた。
ナオをそこまで魅了した存在。
その未知のホストの世界を見てみたい。
そう強く思った。