この世で一番大切なもの
第三章
次の日。
いよいよ体験入店だ。
想像もできないホストの世界に踏み込む。
俺は緊張していた。
ユウタに案内されるままに、あるビルに入っていく。
「このビルの地下一階です」
エレベーターで降りる。
エレベーターのドアが開くと、まるでそこは別世界の空間だった。
ナンバー入りホストのどでかい看板が飾ってあり、これでもかというぐらい高級そうなシャンデリアが並んでいる。
入り口の自動ドアを入ると、おそらく本物と同じぐらいの巨大な白馬の置物が堂々とそびえ立っている。
受付には、いかにもガラが悪い短髪の金髪男がいた。
「直也さん、今日体験入店の子です」
「おう。どうも、内勤の直也です。よろしくね」
「よろしくお願いします」
「おーカッコイイ子つれてきたじゃんユウタ」
「俺、やればできる子なんですよ直也さん」
二人は楽しそうに話して笑っていた。
俺もうれしかった。
カッコイイとほめられて悪い気はしない。
「今、人事の奴呼ぶから待っててね。夏呼んでこいよユータ」
「はい~」
ユータは店内をうろつく。
店内はまるで貴族の館のようだった。
シャンデリアと、高そうなソファーと、大理石のテーブル。
壁は鏡張り。
そんなピカピカの店内を見て刑務所とは全然違うなと思ってしまった。
期待と不安で胸が痛い。
しばらくして背の高い目の鋭い男がきた。
いよいよ体験入店だ。
想像もできないホストの世界に踏み込む。
俺は緊張していた。
ユウタに案内されるままに、あるビルに入っていく。
「このビルの地下一階です」
エレベーターで降りる。
エレベーターのドアが開くと、まるでそこは別世界の空間だった。
ナンバー入りホストのどでかい看板が飾ってあり、これでもかというぐらい高級そうなシャンデリアが並んでいる。
入り口の自動ドアを入ると、おそらく本物と同じぐらいの巨大な白馬の置物が堂々とそびえ立っている。
受付には、いかにもガラが悪い短髪の金髪男がいた。
「直也さん、今日体験入店の子です」
「おう。どうも、内勤の直也です。よろしくね」
「よろしくお願いします」
「おーカッコイイ子つれてきたじゃんユウタ」
「俺、やればできる子なんですよ直也さん」
二人は楽しそうに話して笑っていた。
俺もうれしかった。
カッコイイとほめられて悪い気はしない。
「今、人事の奴呼ぶから待っててね。夏呼んでこいよユータ」
「はい~」
ユータは店内をうろつく。
店内はまるで貴族の館のようだった。
シャンデリアと、高そうなソファーと、大理石のテーブル。
壁は鏡張り。
そんなピカピカの店内を見て刑務所とは全然違うなと思ってしまった。
期待と不安で胸が痛い。
しばらくして背の高い目の鋭い男がきた。