三日月<本編>
クラスの飲み会とカラオケの後に、楽しそうと思って参加した某芸能人達とのオールの飲み会中、楽しくないわけじゃなかったけど、ちあきはアドレス交換したばっかりの拓也とのメールに夢中になってた。


「ネットでゲームしてるから起きてるねん。ちょっと返事遅くなるかもしれへんけど。」


それでもこんな時間に、しかも長時間付き合ってくれるなんて、ええ子やなぁと思った。



飲み会で相手側が酔ってきて、ちょっと危ないかな…? ってなった時、


「一人にならんと友達とおりや。人事ちゃうよ、大事なレディなんやから。俺は今は言うことしかできひんけどな」


《大事なレディって、大事なクラスメイトの女の子って意味やんな。》


言い聞かせてる自分がおった。



拓也との一晩中のメールの内容は、高校の時の話とか兄弟の話とかそんな他愛ないことやった。



朝、始発に乗る前に


「ながいことメール付き合ってくれてありがとう」

直接言いたくて電話した。



その後何通か交わして拓也が先に寝た。
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