闇と深紅に招かれて~完結編~
一縷ののぞみ
ルカはハムを連れて
屋敷を出ようとしていた。
ここへ入ってきたときの扉は
閉じていたけれど、
押すと難なく開いた。
入ってくるものは選ぶけれど、
出てゆくものは拒まないらしい。
外に出て、振り返ると、
肖像画が、
あの時のままにそこにあった。
やっぱり二人ともイメージが違う。
「あのね、ルカ」
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