闇と深紅に招かれて~完結編~
熱くない、不思議な炎。

その向こう側に、エンデがいて、ルカを抱きとめてくれた。

カタマリにぶつかって、ルカは驚いたが。

「大丈夫か?」

ルカは一瞬間を置いて、

「多分」

「なら、いい」

そこは、真っ青な景色だった。

日暮れだった。

青い空の中に、黒々とそびえる、西洋の城のような建物が沈んでいる。

「あれが監獄だ」
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