”つぼみ”
第1章 君との出会い



 夜の海…。

真っ黒な海は、こわくて、

途方もなく広くて……すごくこわい。


 ちっぽけな私たちに、

何が…できるだろう?

何もかえることなど、

できるわけない。

心の中の大半は、

あきらめがつまっている。




自分だけ、すごく価値がない人間に

感じる。

 あの頃は、確かに

そう思っていた。



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