スーツを着た王子様


『じゃあ…おやすみ。』

「はい。おやすみなさい…。」


電話を切る時は、いつも名残惜しい。


『…桃、好き。』


「……ッ!」


そ、そんなこと言われたら眠れなくなっちゃう…。


『じゃあおやすみ。』


「…あ、待って!」


電話を切ろうとする結城さんを止める。


『ん?どうした。』


「…ッ、

私もッ、好き!大好き!」



『…かわいい奴。

早く寝ろよ!じゃあな〜。(笑)』


───ッ、プープー…


切れちゃった。
でも、今日も私は大満足。


やっぱり…

好きだなぁ〜…。








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