スーツを着た王子様
「あ!
片付けくらい私がする!」
私は食器を持ってキッチンへ。
「いいよ。俺、やるから。」
「だめ!
お礼に私がしたいんです。」
「お礼なら、桃でいいのに。」
「…へ?」
「…プッ。(笑)
まぁじゃあ俺、風呂入れてくるわ。」
「あ…は、はい。」
結城さんの一言一言に赤くなる私。
免疫ないからよけいドキドキする…
結城さん…
こんなお子ちゃまでも…いいのかな?
カチャカチャ…
結城さんがいない部屋では、
食器のぶつかり合う音が寂しく響く。