スーツを着た王子様
甘い夜
…ガチャッ
部屋の扉が開く音。
「結城さん?片付けちょうど終わりました…よッ……」
いきなり、後ろから抱きしめられた。
私の背中には
硬い結城さんの胸板がぶつかる。
「えッ…結城さん?」
「ん?」
結城さんは私の髪をいじっている。
「…くすぐったい!(笑)」
「桃。」
そのまま顎を掴まれて、
持ち上げられる顔。
ちょっとだけ、結城さんと視線がぶつかる。
恥ずかしくなっても、
結城さんに顎を掴まれてるから顔が動かせない。
「…んッ!」
その体勢のまま、
強引に重なる、唇。