スーツを着た王子様
「ひゃあッ!!」
いきなりのことにかなりビビったのか、おもいっきりビクッとして変な声で叫んだ桃。
「創平さんいつのまに?」
「ちょっと前。
ただいまっつってんのに、気付かねんだもん。」
「ご、ごめんね?
ちょっと考え事してた!」
俺を見て微笑んだ桃の顔には、さっきの辛そうな表情はひとつもなかった。
「ご飯、作ってたの!
食べよッ♪」
「あ…あぁ。」
こいつ、何か隠してる?
何か悩んでんのか?
でも俺は聞けなかった。