スーツを着た王子様
そこにはいかにも私をバカにした笑みを浮かべる男子。
「お前も懲りないねぇ?(笑)
田中の授業では絶対寝んなっていっつも言われてるくせに。」
「仕方ないじゃない!
気づかないうちに意識飛んじゃってるんだもん!」
「正真正銘のあほだッ!(笑)」
そう言って私を指さして笑うのは、
高村稜多。
小さな頃からの幼なじみ。
私と同じ高校2年生。
「あッ!!
また稜多、桃いじめてる!
サイテー。」