最強童顔教師!



「すみませんお母さん。やっぱり雀も高校生ですし、迷惑はかけられません。アパートでも借りますから、僕は大丈夫です。」


…鰯、大変なくせに。
笑顔作って平気なふりして。


こんなときに「演技」なんかしなくていいんだよ…!!


「大丈夫!!私は大丈夫だよ!!」


思ったより大きな声がでた。
鰯とお母さんの目が大きく見開き、私を見る。


「亮にい、帰ったら勉強教えて!ほら!遅刻するよ?」




「えっ…うわっ!」


鰯の手をとり、玄関へ向かって走る。
ちらっと母を見ると、笑顔で手を振り

「亮介くん!遠慮しないでうちにいなさいよ!……いってらっしゃい!」


私が言いたいことを代弁してくれた。


さすがお母さん。私の気持ち分かってるね!



私と鰯は平行に並んで歩き出した。
< 13 / 17 >

この作品をシェア

pagetop