寝ている妹にキスをした☆
【拓哉】
「雛と付き合うことになった!!」
「……え」
ファミレスの喫煙席に座って煙草を吸っている学生2人。
俺と皐月。
「なんだよ~もうちょっと祝福しろよ~!!」
やっと雛と付き合えた俺は、誰かに自慢したくて一杯だ。
ずっと好きだったから。
「よ、よかったね」
なのに皐月はたどたどしく祝福の言葉を述べる。
「やっと付き合えたんだよなぁ!!
現実味ねぇよなぁー!!」
テンション高めな俺は皐月に同意を求めるように皐月を見た。
「うん、そぉだね……」
「ずっと雛のこと見てたのに雛鈍感すぎて困ったしーー!!」
とにかく嬉しくて顔がにやける俺。
たぶんこの世で一番アホ顔だと思う。
「…鈍感なのは拓哉でしょ……」
「ん?なんか言ったか??」
舞い上がってる俺には皐月の声が聞こえなかった。
「別に!!なんでもないから!!」
……へ??
なんで皐月怒ってんの…?
「なんか皐月怒ってる??」
「怒ってないから!!」
いや、絶対怒ってるだろ。
え、ってかなんで怒ってんだ??
「あの~もしかしてさぁ…。
俺がのろけすぎたから怒ってる…?」
理由はそれくらいしか思い浮かばないし。
しかし皐月は、呆気に取られているような表情で俺を見てる。
な、なに??