寝ている妹にキスをした☆



「雛?
ちょっとだけ、愚痴言いなよ。
すっきりするし…
大丈夫…。俺は傷つかないから…。」



愚痴…。





「……なんで…?」


気付けば、あたしは口を開いていた。


陸は嫌がらずあたしの愚痴を聞いてくれた。



「…どうして皐月を抱いたの?!
皐月を抱いた手であたしに触らないでよ…っ!!
陸は違うと思ってたのに!!!
あたしだけを、愛してくれると思ってたのにっ……!!

しょうがないって、分かってるけど……。
でも嫌だよ!!
どうしても嫌なのぉ!!」


目頭がじんわり熱くなり、涙がボロボロとこぼれる…。


涙が口の中に入って、涙特有の味が口に広がった。


どんどんこぼれ落ちる涙は、あたしと陸を挟むテーブルの上に溜まっていった。



< 306 / 306 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:3

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

悲恋‐幼い恋‐
瑠実/著

総文字数/65,243

恋愛(その他)277ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop