初恋彼女
「嘘つけ。お前あのあとあの先輩のことばっか見てたし。あの人にあってからお前の決定力凄い落ちてたぞー。」
・・確かに
あの後はなんとなく気持ちがふらついて
ゴールが見えなかった。
先生にも注意されたっけ。
「祐真くんもついに初恋ですかぁ~。しかも相手は年上女。まあ、祐真くんったらそういうタイプで!」
翔哉は完全に俺の反応を楽しんでいる。
「だから違うってんだろ!まあ、あの後はちょっとバテたってゆーか・・」
「そうか、祐真は恋の1つや2つもしたことないから自分が恋してるってのもわかんないってか、そうかそうか・・かわいそうに・・」
「翔哉お前いい加減に・・」
「おう怖いっ」
翔哉のからかいが一つ一つ心に刺さる。
頭の中に浮かぶ加藤先輩の顔。
俺は必死にあの笑顔をかき消した。
家も近くなり、翔哉と別れた。