初恋彼女

水曜7時 祐真塾


カレンダーに書かれた文字を見て、俺はため息をついた。


幸いにも部活にかぶらない時間なものの


やっぱり気が重かった。


母さんは今日は仕事で遅いらしく


家には俺ひとりで


とりあえず勉強道具を入れたカバンを持って


俺は家を出た。


塾までは歩いて15分ほど。


本来なら自転車で行く予定だったが


兄ちゃんに朝自転車をとられてしまい


歩いていかなければならない最悪のパターンだ。


俺は最近暑さが一層増してくる道路を歩き続けた。
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