初恋彼女

塾に着き、とりあえず部屋に入ってみる。


「あ、あなたが片倉くん?はじめまして、塾長の星野です。」


やさしそうな50代の女の先生だった。


「えっと、ここの資料ちょっと書いてね」

先生が資料を差し出すと


「あ、はい」

俺は返事をして資料に名前とか住所とか書き始めた


広くも狭くもない部屋には


高校生から中1くらいまでさまざまな年代の人がいた。


俺はふと、となりの女の人に目をやる。


俺とほぼ同時にきたようだった。



・・・え?


嘘だろ?


俺は思わずもう一度となりをみた。


 
加藤先輩だった。


白いふんわりしたヘアゴムでゆるめに片方に結ってある髪に


制服とはまた違う


ブリブリって感じじゃないけど


綺麗な女の子らしい私服



・・すっげえかわいい・・


そう思ったのは嘘じゃない



俺の視線に気づいたのか


彼女もこちらを見る。


彼女もとても驚いた様子で


こっちを見ていた


目があった。
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