初恋彼女
「ああ、まあ」
「えっと・・その・・」
こいつは要するに結果を聞きにきたのか。
俺は残りの昼休みを十分に満喫するために
さっさと終わらせたかった
「あ、ごめん、付き合うことはできない。」
すると村内は驚いた顔をしていた。
よほど自身があったのだろうか?
まあ、確かに村内も悪い顔じゃないし
いつも男同士の恋愛話では話題に登場する人物だ
でも、俺にはダメー
「そっか・・他にすきな子でもいんの?」
だから、それ聞いたからって何になるんだよ
此処ですんなり教えるほど男はアホじゃねえよ
「いや、別にいないけど」
「ほんとに?」
「ああ。いない」
俺は時計を見る。
昼休みは残り10分だ。
もうすぐ予鈴がなってしまう。
しかも次はきちんと予鈴で座っていないと
厄介な数学の授業だ。
「そっか・・」
「なあ、もういいだろ?」
「あ、うん、いいよ、ありがとう」
そう村内の言葉を聞いて俺は立ち去った