秘密の幻


そこから見る夜景は

どんな夜景よりも

綺麗に見えた。



あのキラキラを
全部自分のものに
したくなるほど


私の胸はいっぱいで


おろおろするのだった。



そんな私を

航は

愛しそうに見つめる。





航………


あんなに綺麗なもの

私、

見たことなかったよ。



それから



たぶん


これから見ることも


きっとないんだと思う。



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